PSPの3DダンジョンRPG、「剣と魔法と学園モノ。2」の雑感です。
一部ネタバレを含んだり長かったり無駄に偉そうだったりするかもしれませんが、色々とご容赦いただければ幸いです。
……比較的酷評気味なので、そのテのレビューが苦手な方はご注意いただけると幸いです。


剣と魔法と学園モノ。2 剣と魔法と学園モノ。2
(2009/06/25)
Sony PSP

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■システム ★☆☆☆☆

見た目を可愛らしく装ったウィザードリィ(のパクリ)、「剣と魔法と学園モノ。」の続編。前作は某ゲームのソースコード丸パクリというトンデモな話がありましたが、今作には「新規学科の追加」「魔法を回数制からMP制に変更」などオリジナルにしようとしている感があり、2が出ると聞いて「え、今度は何をパクるんですか」と思ってしまったのは少し申し訳ないかなー、というところ。
閑話休題、ゲームの話をしましょう。
授業をしない学園!
とかくワンパターンなトラップ!
道を歩いていただけで全滅するクリティカルなバグ!
…………ええと、まあ落ち着きましょう。
パクりをやめてオリジナル(?)を作ったたら退化している気がするんですが、気のせいですか?
まず、トラップがひどい。おおよそ序盤のダンジョンで「アンチスペルゾーン+ディープゾーン」という、虎の子とも言うべきデストラップが「ボス戦の直前に」仕掛けられている。そうすると、その時点で浮遊装備がメンバー分揃う目算が高い (事実、前作よりも浮遊装備が入手しやすい)。結果として序盤から終盤にかけて「ショック」「ディープゾーン」が罠として機能しなくなってしまう。だからなのかは分かりませんが、どのダンジョンにも「部屋と部屋の間など、細い通路にターンエリア+ショック壁」というトラップが頻出。ダンジョンごとにグラフィック以外の個性が特にあるわけでもなく (海底洞窟にディープゾーンが多い、みたいなのはあります。が、ディープゾーンは前述の理由でないのごとし)、最初から最後まで似たようなダンジョンを歩いているだけ、という感が抜けません。
次に、バグがひどい。「マップを歩く」程度のデバッグすらしていないことを伺わせる、通路かと思って入ったら「いしのなか」、滑る床で壁を貫通して「いしのなか」になるバグ。
ダンジョン探索が主軸のゲームであれば、ダンジョンくらいマトモに作れ、と言いたくなっても別におかしくはない、ですよね?
キャラ作成に、まったく意味が分からない「種族による学科制限」……いえ、これだけならばまだ「そういうのもあり得るかな」で済むのです。問題なのは、説明書に「魔法系に向く」と明記されている種族ノームが、種族限定学科「錬金術師」以外の魔法系学科に就くことが出来ないというトンデモ仕様。……なお種族制限の件については説明書に明記されていません。フェルパー専用学科「ビースト」の説明文から、なんとなく鑑みるしかない程度です。
他にも「ラグナロクの性能は変化しないままMP制になりラグナロク無双に拍車」「魔法選択はステータス画面では『LRでキャラ切り替え』戦闘画面では『LRで魔法分類切り替え』となり非常に戸惑う」「下キーはバックステップのはずなのに、ターンになる場合がある」……等々。
どこから仕様でどこからバグなのかは知りませんが、ちょっと目に付く部分が多すぎる。★1にさせて頂きます。

■グラフィック ★★★☆☆

確かに前作で「ディアボロスは巨大な手裏剣を所持したグラフィックで如何にも忍者っぽい」とは思いましたし、これだろ種族のイメージが固まりすぎて宜しくないとは思いました。
……が、別に「種族-学科で絵を変えろ」とか言ってないというか、各種族「戦士系」「魔法系」みたいなイラスト数種から選べる、みたいなのでいいんですよ! 学科ごとに好みの絵かどうかもあるでしょうし……うーん、私の場合はむしろ見た目に拘り過ぎなのかな……?
それでも相変わらずイラストは可愛いと思うので、★3。

■サウンド ★★★☆☆

ダンジョン内で音楽ナシなので音楽の印象は相変わらず薄いですよね。ストゥルーデ遺跡とかで流れる音楽は好きですけれど、そんなに長く聞くような箇所の音楽でもないですし。……クロスティーニ学園の音楽がプツプツ切れるのは、仕様なのかなんなのか。
可も不可も付けようがない、的な意味で★3。

■シナリオ ★★☆☆☆

先に、私が個人的に「ととモノ。」のイベントに馴染めない、ということをお断りしておきます。どうしても「周りの人たちが勝手に騒いでいるだけ」「NPCは何もしないくせに、NPCが介入しすぎ」というイベントがしっくりしないのです。
NPCに「なんかやれ!」という意味ではなく。
まず、学園なのに授業がありません。前作にはあった、学園の人物との雑談すら出来ない。「学校間の交流が」云々の名目すらない。……まずこの時点で「学園モノ。」ですらなくなっています。
次に、前作に依存しすぎにも見えるストーリー。「実は世界が3つあるという後付け設定」とか「前作ボス? ああかませ犬かませ犬」とか「裏番長が襲ってきたけどその後は特に絡みとかないぜ」とか。
ついでに、ラスボスの目的が某夜神なんとかさん。
真のラスボスと戦う理由も今ひとつ判然としませんし (なんか出てきたからとりあえず探索しましょー/願いを叶った、という結末は結果として示されたに過ぎない)、何かというとせっかくキャラグラフィックが可愛いのに可愛いだけ、で終わっているのがもったいない気がするのです。
★2くらい……?

■総合 ★★☆☆☆

最初に戻りますが、「パクリの評判が良かったのでオリジナルを作ったら劣化しました」という印象で、それ以上でもそれ以下でもないのが正味のところです。
ゲームのメインであるはずのダンジョンがボリュームに乏しく、それが「クエストとマップ制覇」を「ととモノ。」「ととモノ。2」でやって、前者では120時間、後者では50時間という私のプレイ時間に繋がったのでは、と思うわけです。
なんとなく、キャラメイク時のボーナスを緩くしてやったり、魔法は多くのRPGで使われなじみ深いであろうMP制に変えてやったりと、「初心者向け」の色を強くしたのでは……とは思うのです。ただ、「初心者向け」ということは前作をやっていないことが前提であり (前作のプレイヤーは少なくとも「初心者」ではないと思う次第)、その割には前作NPCが思い出したように出てくるなど、腑に落ちない部分が残るのです。いかもその辺を緩くしたところで、後半の理不尽とも言うべき敵の強さには変わりませんし。
誰のために作ったゲームなのか判然としない。
正直、劣化と呼んで差し支えないところと思うのですけれど、どうなのでしょう。
この世界設定を信じるなれば、次作は出るのだか出ないのだか微妙なところ。出るのであれば……3DダンジョンRPGってだけで好きな方面ではあるので、とにかく中途半端にならないことを祈るそんな気持ちです。

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