『――かつてこの地に疫病が蔓延ったとき、世界樹と共に白亜の供物が降り注いだ。そして世界樹は崇められ、世界樹を中心にして海都が興った』
体の弱い妹はそのおとぎ話を信じ最愛の兄にそれを望み、兄は妹にそれを約束した。いずれ兄は旅に出て、そして100年越しの悲劇は幕を開ける。
ギルド”リチェルカーレ”、真祖と姫君の友誼を手繰り、兄と妹の悲劇に終止を打つ。
3週目(真ルート)の記録です。そういえば記載が今更ですが、割とネタバレを大幅に含みますので閲覧にはご注意下さい。

■現在のPT状況

めずらしく日記段階のレベル状況。
・アルマトゥラ(ファランクス/モンク) Lv42→52
・スパーダ(パイレーツ/シノビ) Lv42→54
・リサッカ(モンク/シノビ) Lv43→54
・ベルサリオ(バリスタ/プリンス) Lv44→55
・フォルテ(ゾディアック/バリスタ)  Lv41→51
・アルジェント(プリンス/モンク)  Lv44→53
・リザイア(ファーマー/シノビ)  Lv35→47
・ヒエン (シノビ/ゾディアック) Lv38→47
・セステッソ(アンドロ/ バリスタ) Lv35→49
・ステッラ(ゾディアック/ウォリアー) Lv20
ほとんど使ってなかったハクロを引退させて、メテオ要員としてゾディ/ウォリアーのステッラを加入……いやその位置の「ッ」は発音できない領域ですよ日本人的に。つけたけど名前。ただLv20をそのまま運用に回すのはどう考えても無茶であり、さすがに道場通いか。爆発力はあるらしいだけに期待は高まる。
リサッカが分身出来るようになったことにより異常回復とHP回復を同時にこなすことが可能になりなかなか悪くない感じになるも、やっぱりトリックスターのあるスパーダほどの使い勝手にはならないですね。単純にTP消費が2倍になるわけですし……とはいえモンクが分裂する事態なんざボス戦くらいですし、ボス戦でアムリタをケチろうものなら普通にhageるので問題ないのか。
ミリオンスラストのダメージが非常に良い。どれくらい良いかって、ベルサリオの存在価値がなくなりつつあるくらい良い。高速徹甲弾のレベル伸ばすかいい加減、レインフォールはダブルアクション乗らないし。

■諸々状況確認

世界樹の望む「”魔”とその眷属たるフカビトとの戦い」に取り憑かれ、世界樹に機械の体を与えられるとともに記憶を失った深王ザイフリート。兄に遭いたいがためにフカビトに近づき、真祖の力の一部を与えられフカビトとなった白亜の姫グートルーネ。
グートルーネのために動くことは即ち海都にフカビトの根を張らせることに他ならず、故郷をフカビトから守るためと動いたザイフリートは冒険者の手により討たれ、そしてグートルーネは人間の体を捨ててまで得た永遠が無意味になったことを嘆く。
ザイフリートのために動くことは即ち海都からフカビトの脅威を祓うことを意味し、無論それはグートルーネも例外ではなく、ザイフリートはそれに気付くことすらないまま、妹殺しという罪を犯す。
……世界樹も”魔”も、人類に感情を寄せこそすれ、それよりも何よりも敵を滅することしか考えていないことが分かったあたりで、3週目に突入します。今度は真ルート、いい加減深王も姫も幸せになってもらおうかと思います。
姫様が「兄に遭いたい」と言い出したのがそもそもの元凶っぽいですが、フローディア@初恋はザイフリートあたりも焚き付けてたんじゃねえかというフシは見られないでもないのは事実……世界樹が「ザイフリートが記憶を失っていることを知っているか」「フカビト(グートルーネ)がザイフリートの妹であることを知っているか」あたりで事情は一変しそうな感じ。
事情が一変したところでなんとする、ではありますが……。

■第1~第2階層(ムロツミ関連イベント)

今回は引退していないのでサクサク進め…… ようかと思ったのですが、2週目で見そびれたアガタ死亡時イベントを確認しておこうかと思った次第です。ごめんカナエさん。
第1階層でカバのあたりを通る手伝いをして、ナルメル撃破を手伝ってもらい、第2階層ではカナエとアガタにそれぞれ事情を根掘り葉掘りすると、そのうちカナエが「古代魚の巣の場所を教えないで欲しい」と言いに来るのでこれでイベントフラグはOK。オランピアが居た場所に行くとアガタに古代魚の巣の場所を聞かれるので教えると、辿り着いた場所では倒れたアガタと、呆然としているカナエの姿。
カナエが死んだとき、アガタは自分で歩く力がありましたが、かつて父を失ったのと同様にアガタを失ったカナエには立ち上がる力すらありません。しかし”リチェルカーレ”にはそれをどうすることも出来ず、茫然自失のカナエを置いて先へと進むのでした…… え、放置なの?
どこかで協力しない選択肢を選ぶとそれ以降ムロツミは出てこないでしょうし、事情を聞かなくてもイベントが進まないのは2週目で確認済み。やっぱり「巣の場所を教えてアガタ死亡」か「巣の場所を教えずカナエ死亡」の二択だよなこれ……。うーん、やっぱりそうだよなあ、ではあるのですが、うーん。

■深都~第4階層(キーアイテム入手)

さて、真ルートへのキーアイテム入手に掛かります。条件は簡単、深都発見時に海都と深都に驚異の八方美人を発揮するだけ、オランピアから「深都の存在を伝えないで欲しい」と言われたときに「はい」を、フローディアに「深都はあったのか」と問われたときに「はい」を選択すればOK。これで、第3階層突破時あたりでオランピアより「星海の欠片」、クジュラより「空の玉腕」を託されます。
なんでも「星海の欠片」は、まだザイフリートが人としての記憶を失っていなかった頃、妹が望んでいた「白亜の供物」を手に入れるために必要と集めていたものであり、ザイフリートが記憶を失った今、もはや不要になったものであるとのこと。
一方「空の玉腕」は、兄がいなくなって以降グートルーネが自身で「白亜の供物」を探すものの、この地上には存在しないということを知り、それを冒険者達に託したい……といって渡されたもの。
なんか2人がかりで要らないものを押しつけられた気がするのは気のせいです。
第5階層への道が開けるまでは海都か深都か、いずれかのルートで進まなくてはならないので、個人的にまだ心が痛まない海都ルートで話を進めます。ゲートキーパーは分裂する前に撃破、キリンも脱落者なしで撃破。いやはや1週目を思えば強くなったものです。
第4階層突破時に入手出来るオランピアの大切なものこと月の鍵を入手したあたりで、いわゆる「己の信じた正義」を突き進み始めることとなります。

■第5階層

月の鍵で開くようになる、第3階層にあるフカビトの王を監禁した牢獄。「星海の欠片」と「空の玉腕」を持って彼の元を訪れると、彼は奇妙な問いを投げかけます。すなわち、「人とフカビトは友となることが出来るか?」……その問いに是と答えると、フカビトの王は「星海の欠片」と「空の玉腕」から「白亜の供物」を生み出し、泣き虫の姫への100年越しの贈り物だと言い”リチェルカーレ”に託します。しかし彼は同時に「姫の望みが叶うことで、フカビトの王は力を取り戻す、だから深王と姫に供物を与えたらすぐに来い」といった内容のことを言い、”リチェルカーレ”に「異海の印」を与えます。
あとはザイフリートとグートルーネに「白亜の供物」を届ければ、彼らにまつわる悲劇はひとつの結末を迎えます。なのでもはや「姫を護れ」などというミッションは受ける必要なく、第5階層の最奥まで進みます。そこではグートルーネが必死に訴えかける姿と、「妹などいない」と聞く耳を持たないザイフリートの姿。
一触即発の場面に間に合った一行は、彼らに「白亜の供物」を差し出し……ザイフリートとグートルーネがそれを口にした時、何者かの声が「深洋祭祀殿の奥に来い」と”リチェルカーレ”に語りかけてきます。かくて”リチェルカーレ”は兄妹の再会の場面には立ち会うことなく、フカビトの王の元へと向かうのでした。

■第4階層

B20Fにあった、どの鍵でも開かないフカビト扉。その奥にフカビトの王はいるらしく、与えられた「異海の印」によって扉が開かれます。そこからフカビトの王の元に辿り着く雑魚戦の段階で既に死にそうになりつつも、辿り着いた深洋祭祀殿の最奥。そこには、力を取り戻し本来の姿を取り戻したフカビトの王がいるのでした。
彼は断片的な言葉で語ります。
海都を支配するために、海都の姫グートルーネに力を与えフカビトとしたこと。一方で、彼を恐れず近づいてきたグートルーネに対し友情を抱いていたこと。そして、白亜の供物によりグートルーネが人の身となったことで、与えていた力が彼の元に戻ってきたこと……そしてフカビトの王は異形の姿となり、”リチェルカーレ”に襲いかかってくるのでした。
さて、真ルートのボスこと父にして母なる座が、純然たる力押しを仕掛けてくるとはあまり思えず、そうすると怖いのは異常や縛りによりこちらのペースが崩されること。そのためリミットは自動回復のための介護陣形と、ダメージ不足を防ぐための過雷を選択。
父にして母なる座は炎・雷・氷、それぞれの全体攻撃を使い分けてくるので、アルマトゥラが3色ガードを揃えているとはいえ完全に当てるのは無茶な話。行動はフリーズガードと、特に危険なときのディバイドガードに絞ります。アルジェントは介護陣形が切れた場合に予防の号令、ベルサリオの攻撃力低下時にリニューライフ、リサッカが手を伸ばせない時にリザレクトorリフレッシュorバインドリカバリ、必要とあらばアイテム使用と完全支援体制。リサッカは支援を基本的にアルジェントに任せてHP回復に専念。ベルサリオは何も考えずに高速徹甲弾、フォルテは何も考えずに圧縮雷ときどき過雷。
父にして母なる座の全体攻撃はもちろん威力も高く、アルマトゥラがガードをしている氷属性でもなおベルサリオあたり普通に死にます。ただ他のメンバーはHPや属性防御で耐えるため、ベルサリオの蘇生さえ行っておけばパーティヒールで持ち直せるレベル。ベルサリオ放置も考えたのですが、圧縮過雷の瞬間風速を除けば、2Tに1回、圧縮雷で350前後のダメージしか出せないフォルテと高速徹甲弾で毎ターン300or600(ダブルアクション)が出るベルサリオでは火力に歴然とした差があります。ので寝られても困る。
防御1名に支援2名となんともまあ火力不足な編成のため、長期戦になることは否めません。しかし、持ち込んでいたTP回復アイテムを全て使い切ったところでなんとか父にして母なる座の撃破に成功するのでした……!
ちなみに、ボス戦時は基本的に、TP回復アイテムはアムリタを2個とアムリタIIを2個を持ち込んでいます。あとハマオ(II)があったりなかったり。TPはだいぶカツカツだったのですが、その分回復と支援を惜しまず、加え介護陣形も入っており、相手がチャージしている間はロイヤルベールも働いていたためHP回復はなんとなく間に合っていた印象です。
……倒された真祖は最期に語ります。かつてフカビトが崇める異界の”神”――世界樹が”魔”と呼ぶ存在がこの世界に降り立ち、そして”神”の敵である世界樹も、”神”を追いまたこの世界に降り立ったという。そしてその際に降り注いだマナの欠片こそが「白亜の供物」と呼ばれるものの正体であり、本来そのままでは存在が出来ないマナを、恐らく真祖がグートルーネに渡した玉腕により、存在できるように留めたものであると。
これは推測にはなりますが、おとぎ話にあった「疫病の蔓延」とは即ち”神”の来訪。”神”が来訪したことにより、この世界の人々が次々とフカビトと化していったこと。そして世界樹が降り立ったときに降り注いだ「白亜の供物」によりフカビトと化した人々は人間へと戻ることが出来、世界樹はこの世界の人々に崇められることになった……と。
ようやっと「星海の来訪者」が出てきました。それは宇宙よりやってきた”神”であり、それを追ってきた世界樹のことなのですね。
そのことを語った真祖は「深海の底にて、”神”が裁断しよう」と宣言し、消滅するのでした……。
かくて兄妹を巡る悲劇は幕を閉じることとなりました。
ザイフリートとグートルーネは既に「ただの人間」ではないため、海都でも深都でもない何処か別の場所で静かに暮らすことを選びます。そしてフローディアやオランピアは海都と深都に残り、そして”リチェルカーレ”は、真祖の告げた”神”の元へと赴くのでした……。
……ところで瞬く恒星亭の子は深王Love過ぎると思うの。

「あの。……なんだか落ち着かなさそうですね。料理、お口に合いませんでした?」
「あー? あ、いや、メシは普通に美味かったぜいつも悪ィな」
「それなら良いんですが……。何か気がかりなことがあるのでしたら、気晴らしに街を歩いてくるとかどうでしょう?」
「街かー……」
「皆さんが海都に来てから、あっという間に世界樹を駆け抜けていったじゃないですか。たまにはのんびりする時間も必要ですよ!」
「のんびりねえ……うん、まあ、必要かもしらんけど」
「そうですよ! そうだ、世界樹に向かった皆さんが帰ってきたらくつろげるよう、ボク、お部屋のお掃除しますね! だからその間、スパーダさんは街で時間潰しててください! さあ!」
 ***
「……えっらいイイ笑顔で追い出されちまったな。将来が末恐ろしいなあの坊主」
「いらっしゃい。おお、お主か。どうした、置いてきぼりを食らった犬のような顔をしおってからに」
「ぐ」
「ヒッヒッヒ、図星かの?」
「あー、いや……うーん、いやまあ確かにまあ置いてかれ……いやいやいや、うーん」
「まあ、お主らが何処で何をしているかは知らんが、いつも通り夜にでもなればひょっこり戻ってくるじゃろうて」
「そりゃ絶対戻ってくるには違いねえけど」
「ならば良いではないか。いつも通り迎えてやらんでどうする。何なら安全祈願の守りでも売るぞ、どうじゃ?」
「とりあえずお守りは遠慮する方向で」
「なんじゃ、貯め込んでおるじゃろうにケチケチしおってに」
 ***
「ちーす。ママさん蜂蜜酒ー」
「オウ、アナタ方! モトイおヒトリ! 今日も元気そうで何よりダ!」
「…………。お一人とか言われるとなんかこう若干悲しい感じなんスが」
「ム? ソイツは申し訳ナカッタナ! ダッタラ今日はアタシのオゴリだ!」
「え、いいんスか」
「ウム! 何ヤラヘコんでおられるようダカラナ! ……イイカ? ヨク聞ケナ? アタシはいつでもココにいるからナ? 何かツライコトあったら顔出せナ?」
「…………ははは、ヘコんでるスかオレ。それじゃあ遠慮なく」
「ノンデケー! ボウケンシャー!」
 ***
「なんだかんだで3杯……昼前からテンション高ェなママさん……」
「良く来たな、新米冒険……なんだお前か」
「新米じゃなくてサーセン」
「なんだ、1人で来るとは珍しいな……しかも飲んでるときたか。お前らここしばらくピリピリしてたしな、おおかた大きな戦いへのメンバーから外されてしょげてるってとこか」
「…………。何で分かるんスか」
「俺が何年お前らみたいな連中の顔を見続けてると思ってるんだ。……シケた顔晒しに来たんなら、とっとと出てってくれないか。今俺は見ての通り忙しいんだ、何せお前達に憧れて登録に来る命知らずの馬鹿が後を絶たないんでな」
「…………。」
「”リチェルカーレ”と言えば海都を代表する冒険者だろ? その一人がそんなんでどうする。ま、成すべき事を成して帰ってくる仲間を労ってやる度量は見せてやれ。……いっぱしの人間としてな」
 ***
「おや、君は”リチェルカーレ”の。やはり海が落ち着くかね」
「あ、ええ、まあ、故郷みたいなモンっスからね。物心ついた頃には前の……親分の船にいたし」
「ふむ。君とは一度海について語り合いたいものだが、船乗りが海を黙って見に来るときはだいたい悩みがある時だ。ちょうどそこのイスが空いている、ゆっくりしていきたまえ」
「……あの船、降りるの随分多いスね。客船?」
「ああ、新たな若者達を乗せた船がまた着いたところだ。かつての君らと同じようにね」
「……あん中で何人が生き残るんでしょうね」
「そうだね、或いは一人もいないのかもしれない……だが、この海は彼らが海都に来たその足跡を忘れはしない」
「…………」
「悩むこともいいが、今にしか出来ないことを成し遂げたまえ、若者よ。まだ次の冒険が待っているのだろう?」
 ***
「次の冒険……」
「あなたは”リチェルカーレ”の……。婆さまにご用でしたか? でしたら、今は外出されているところですが」
「あ、別に用ってワケじゃないんす。ご丁寧にどうも」
「皆様が命を賭けられているのは承知の上なのですが、その上で、自分で姫様を守る努力がしたいと飛び出して行かれましたよ」
「……姫様、幸せになれるといいっスね」
「へ? ああ、そうですね。海都の皆も、それを願っていることでしょう」
 ***
「……さて。そろそろ掃除は終わった頃か? 終わってたら宿屋の坊主誘って釣りにでも行くか。そういやこないだ港のジイ様が、アーモロード近海に勇魚がなんとか言ってたっけな。どうせ船は出すし詳しく聞いてみるか。酒はママさんに頼めば分けて貰えるよな多分……なんか土産でも買ってくか。ネイピアんとこの姉ちゃんが詳しいかな。ぼったくられないようにだけは気をつけねえとな。あ、そういや兄貴、ギルドメンバーを増やすとか言ってたっけか。そしたらギルドから書類貰っとくか、今なら大量にあるだろ多分。……そんなもんかなー、絶対夜には帰ってくる、とりあえず酒と魚だな。うし、あんまり時間もないしパパっと片付けるかー」
 そして夜、黒い多面体を携えて帰還した一行は、宿で出された料理が妙に豪勢なことにやや驚き、何故かギルドメンバーの海賊が軽やかに給仕をこなしていることにはそれよりもう少し驚いた。酒場から仕入れて来たのか蜂蜜酒もミツツボアリのものを使った上質なものであり、一瞬女騎士が料金がなんとかと気にし始めるものの、それも海賊が用意したものらしいと知ると彼を言葉少なに賞賛した上で何の遠慮もなしに酒盛りが始められることとなった。既に出来上がった様子のモンクの少女が星詠みの少女を潰している横で、某国の王子とその腹違いの兄であるところの射手が楽器片手に故郷の歌を演奏し始める。宿屋から聞こえる酒場まがいの騒ぎに他の宿の利用客たちもなんだと顔をのぞかせては、そのまま勢いで酒宴に巻き込まれ、ふと気付けば大宴会が繰り広げられることとなる。何故こんな宴が催されているか、その理由を知るものはごく一握りしかいないが、要は楽しく美味い食事と酒にありつければそれでいいのである。
 かくて夜は明け、翌日宿屋に溢れかえった大量の二日酔いに宿屋の少年が頭を抱えたのはまた別の話である。
「トーマが言ってた意味が私にも理解できた……しみじみ美味いな」
「さすが珍味と言われるだけのことはありますね」
「この揚げ物、勇魚? 美味しいー」
「……最後のいっこ、もらうね」
「この酒と飯のために帰ってきたつっても過言じゃねえな。いや美味いわ本当に」
「へへ、お褒めにあずかり光栄っス!」

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